ペンギンは世界に18種類が現存していますが、ヒゲペンギンはその中でも特に印象的な姿をしています。
名前の通り、まるであごひげのような黒いラインが顔を取り巻いているペンギンです。
今回は、そんなヒゲペンギンの生態や性格、大きさや赤ちゃんなどについてご紹介します。
ヒゲペンギンの生態
ヒゲペンギンは鳥綱ペンギン目ペンギン科アデリーペンギン属に分類される生き物です。
頭頂部や背中、フリッパー、くちばしは黒く、腹部や顔の下半分は白色をしています。
側頭部の目の横あたりから頬を通りくちばしの下まで続く細い黒のラインがあり、これがあごひげのように見える模様となります。
このため、「アゴヒゲペンギン」と記載されていることもあります。
また、ヒゲペンギンは英語名を「Chinstrap penguin」といいますが、この「Chinstrap」とはヘルメットや帽子にあるあごひものこと。
やはり英語でも、この特徴的な模様が生物名につけられているんです。
オスとメスの見た目にほとんど違いはありません。
おもな生息域は南極とその周辺の海、繁殖地は南極大陸や近くの島々です。
全個体の6割ほどは亜南極圏にあるサウス・サンドウィッチ諸島で繁殖するといいます。
日本では過去に「南極のペンギンといえばヒゲペンギン」と考えられていた時期があったため、昔の資料などにはヒゲペンギンが「ナンキョクペンギン」という名前で紹介されていることがあります。
陸に上がると海に近い岩場や崖に、小石や羽などを丸く積み上げた簡素な巣をつくります。
主な餌はオキアミなどの小さな甲殻類や、小さめの魚などです。
寿命ははっきりしていませんが、20年以上生きた個体が確認されています。
ペンギンの仲間の中では個体数が多い方ですが、日本国内で飼育している水族館は多くありません。
ヒゲペンギンの性格
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ヒゲペンギンの性格は一般的に「攻撃的」だといわれます。
仲間内ではよくケンカをし、外敵が自分の巣に近づいてくれば相手に向かっていく気性の粗さがあります。
動きも素早く、けんかっ早い性格ですが、巣から離れ1匹でいるときにはやや臆病になるともいわれています。
ヒゲペンギンの大きさ
ヒゲペンギンの大きさは体長が70cmから75㎝、体重は4㎏から7㎏ほどです。
ペンギンの中では「中型」といえる大きさになります。
同属であるアデリーペンギンやジェンツーペンギンも同じくらいの大きさになることが多いです。
生まれたばかりのヒナは大きさが親の4分の1ほどしかありません。
1年ほどかけておやと同じくらいの大きさまで成長します。
ヒゲペンギンの赤ちゃん
ヒゲペンギンの産卵シーズンは11月ごろ、南極大陸の真夏の時期になります。
2個前後の卵が産み落とされ、約1か月間の抱卵の後ヒナがかえります。
ヒゲペンギンのヒナは親と異なり、全身が灰色の羽毛に覆われています。
ふ化してからしばらくが両親が交代でヒナの見張りをしますが、1か月ほどたつと、ヒナは「クレイシ」とよばれる集団をつくります。
時には数百羽にもなるヒナがつくるクレイシは、外敵から身を守ったり体温を保つのに有効です。
親のような“あごひげ模様”も、幼いころは見られませんが、巣立ち後は徐々に体色が親と似てきます。
まとめ
・ヒゲペンギンは側頭部の目の横あたりから頬を通りくちばしの下まで続く細い黒のラインがある
・ヒゲペンギンはけんかっ早い性格ですが、巣から離れ1匹でいるときにはやや臆病になる
・ヒゲペンギンの大きさは体長が70cmから75㎝、体重は4㎏から7㎏ほど
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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