エトピリカの生態と性格は?名前の由来と生息地についても

みなさんは「エトピリカ」という生き物の名前を聞いたことがあるでしょうか?

まるで異国の言葉のような名前をもつこの生物は、北海道のアイヌ民族にも縁が深い海鳥の一種です。

日本で見られる個体数は昔よりも少なくなってしまいましたが、とても特徴的な外見をしており、1度見たら忘れられないような個性があります。

今回はエトピリカ生態名前の由来などを紹介していきます。

エトピリカの生態

エトピリカは鳥綱チドリ目ウミスズメ科に分類される鳥です。

体長(くちばしの先から尾の先までの長さ)は約40㎝、翼を広げると65㎝ほどになります。

体の大部分はつややかな黒い羽が生えていますが、顔の周囲は冬に灰色、夏は白色になります。

夏になると目の上には鮮やかな黄色の飾り羽が生え、目の後方に垂れ下がるようになります。

くちばしと脚は鮮やかなオレンジ色です。

くちばしの基部は冬に黒っぽい色をしますが、夏になると黄褐色に変化します。

見た目のよく似た鳥にツノメドリ(パフィン)がいますが、ツノメドリは腹部が白いのに対してエトピリカは黒いこと、またツノメドリには飾り羽が生えないことなどから区別ができます。

エトピリカの主食は魚類やイカなどの軟体動物、オキアミなどの甲殻類です。

海の中にいる獲物を潜水して捕らえますが、このとき大きなくちばしが役に立ちます。

基本的には海上で暮らしており、繁殖期を迎える4~8月ごろには繁殖地へ上陸します。

6月ごろに本格的な繁殖シーズンを迎えると断崖絶壁で産卵、子育てを行います。

巣は植物や抜けた羽毛で整えられ、メスが生んだ1つの卵を両親が交代で温めるのです。

抱卵が始まってから40日ほどでヒナがかえります。

エトピリカのヒナは全身が黒くふわふわとした羽毛で覆われています。

エトピリカの名前の由来

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エトピリカ(Etupirka)という不思議な名前はアイヌ語由来です。

「エト」は「くちばし」、「ピリカ」は「美しい」という意味があります。

名前があらわす通り、オレンジ色の鮮やかな大きいくちばしがこの鳥を象徴するといっても過言ではないでしょう。

ちなみに、エトピリカの英語名は「Tufted Puffin(房のあるパフィン)」。

「房」は夏に見られる華やかな飾り羽をさしていると思われます。

日本では、英名と同じくエトピリカの飾り羽に着目した「花魁鳥(おいらんちょう)」という別名で呼ばれることもあるんです。

エトピリカの生息地

エトピリカは北太平洋の沿岸域に広く生息しています。

カナダやアメリカの西海岸、日本では北海道の一部で見ることができます。

和名がアイヌ語由来であることからも察することができるように、昔は北海道でも比較的なじみのある鳥だったようです。

1970年代ころから漁業の網にかかるなどして生息数が激減し、現在は根室市のごく一部の島が繁殖地として残るのみとなっています。

平成5年に国内希少野生動植物種に指定されて以降、さまざまな保護活動が行われているのです。

エトピリカの性格

エトピリカの性格について記載された情報はほとんど見当たりません。

それもそのはず、野生のエトピリカは1年の多くの時間を外洋で過ごし、繁殖は断崖で行うため、人間が近づいて長時間観察するのが難しいのです。

外敵がいないようなところで生活することから、ほかの生き物に対する警戒心は強いということができるでしょう。

まとめ

・エトピリカは北太平洋の沿岸域に広く生息し、日本では北海道の一部で観察可能

・エトピリカの名前の由来はアイヌ語から来ており、美しいくちばしという意味がある

・エトピリカ繁殖は断崖で行うこともあり、人間が近づいて長時間観察するのが難しいため詳細な性格は不明

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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