日本では冬になると多くの港でズワイガニの水揚げが行われます。
松葉ガニや越前ガニなど、ズワイガニに名付けられる地方名やブランド名は10以上もあり、各地の名産物となっていますよね。
皆さんはとある地域で獲れる「芳ガニ(よしがに)」というズワイガニを食べたことがありますか?
今回はあまり知られていないズワイガニブランドの一つである芳ガニについてご紹介します。
芳ガニの旬の時期
ズワイガニは十脚目ケセンガニ科に分類される食用ガニの一種で、日本国内では重要な海産物の一つです。
山口県以北の日本海沿岸や茨城県以北の太平洋側、オホーツク海やベーリング海に分布しています。
よく似た「紅ズワイガニ」との混同を防ぐため、「本ズワイガニ」と呼ばれることもあります。
芳ガニとは山形県庄内地方で水揚げされるズワイガニのオスにつけられたブランド名です。
甘さを感じられる脚身や、濃厚なうまみの凝縮されたカニみそが楽しめます。
この芳ガニが特に美味しくなるのは12月から2月ごろの冬の時期。
ズワイガニは冬の寒さにさらされるほど、身がしまり味も良くなっていくんです。
芳ガニを含めたズワイガニの旬は年末年始の宴会シーズンに重なり、値段が高騰することもしばしばあるため注意が必要です。
ちなみに、同じ庄内地方で獲れるメスのズワイガニは「メガニ」や「クボガニ」と呼ばれ区別されています。
芳ガニ漁の解禁と漁期間
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他のズワイガニ同様、芳ガニの漁には期限があり、漁師さんたちは限られた漁期の中で採取を行っています。
山陰地方や北陸では、オスのズワイガニ漁は例年11月から3月が漁期ですが、新潟より北の地域はそれらよりも漁期が長めに設定されています。
芳ガニの漁は例年10月に解禁され、4月までの約7か月間行われます。
水揚げされたカニは迅速に陸に届けられ、市場での販売や飲食店で提供されます。
冬に庄内地方に行く機会があれば、ぜひとれたての芳ガニが食べられるお店を探してみましょう。
市場や鮮魚店、通信販売などで芳ガニを購入する際には「タグ」が付けられているかをしっかり確認してください。
芳ガニと認められたカニには共通の白いタグが付けられていますよ。
芳ガニに漁期がある理由
芳ガニを含めたズワイガニには、なぜ漁期の制限が存在するのでしょうか?
ずばり「ズワイガニの獲りすぎを防ぎ、資源を保護するため」というのが理由です。
ズワイガニの成長はとても遅く、漁獲可能なサイズまで育つにはオスの場合で10年ほどもかかります。
毎年たくさんの芳ガニを獲ってしまうと、成長や繁殖が追い付かず、漁獲量の減少を招きかねません。
漁期や全体の漁獲量、漁獲可能サイズなどに制限を設けることで、ズワイガニの減少を防いでいるのです。
しかしながら、国内におけるズワイガニの漁獲量は減少傾向にあり、昔よりも量が獲れなくなっているそう。
このままズワイガニが減り続ければ、これまでの漁期や漁獲制限に変更が加えられる日が来るかもしれません。
ズワイガニや芳ガニを見かけた際には、貴重な海の資源であることに感謝しながらおいしくいただきたいものですね。
ズワイガニのおすすめについてはこちら
まとめ
・芳ガニの旬は冬
・芳ガニの漁期は例年10月から4月
・芳ガニに漁期があるのは資源保護のため
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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