みなさんは「ワラスボ」という名前の魚をご存知でしょうか?
地域によってはスボやジンキチ、ドウキンなどとも呼ばれるこの魚は、日本では九州でしか捕れず、近年は数を減らしている希少な魚なんです。
珍しいだけではなく、あまりにインパクトの強いその見た目が注目され、メディアで取り上げられることも増えてきています。
今回は、そんなワラスボの生態や干物の味、販売値段の相場について深掘りしていきます。
ワラスボの生態
ワラスボはスズキ目ハゼ科の魚で、日本では主に有明海に分布しているといわれています。
八代海にも分布しているという情報もありますが、これには異議を唱える人もいるため、はっきりとしたことは言えません。
真っ直ぐに細長い体はウナギのようで、見た目からだけではハゼの仲間だと認識するのが難しい生き物です。
主に干潟の泥の中に穴を掘って生息しており、うろこや眼が退化しています。
丸っこい頭に上向きの口がついており、立派な牙も持っています。
その見た目は魚の中でも大変インパクトがあり、一部の人からは「まるで映画に出てくるエイリアンのようだ」といわれます。
干潟に潮が満ちると穴を出て泳ぎだし、小魚や貝などを捕食する肉食性の魚です。
夏の産卵期になると巣穴に卵を産み付けます。
3日ほどでふ化した稚魚の大きさは3㎜ほどですが、成魚になると全長が40㎝ほどにもなります。
ワラスボの味
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生のワラスボは刺身や味噌汁、なべの具材として食べることができます。
春から夏にかけてが旬の時期です。
細く長い身を3枚におろすと、弾力のある赤身が現れます。
味はあっさりとしており、プリっとした食感も魅力的です。
泥の中に住んでいるため、ものによっては泥臭さを感じるかもしれません。
漁獲の多い産地で新鮮なものを食べるのをおすすめします。
地元では味噌汁や煮つけなどの料理にも使われます。
ワラスボの干物について
ワラスボは昔から干物としても食べられてきました。
内臓をとって干されたワラスボは細く硬くなり、生きていた時よりもずっと小さくなります。
そのままだと硬すぎるので、包丁の背などでたたき柔らかくしてから炙ります。
その見た目からは想像もできないほどのうまみがぎゅっと凝縮されていて、日本酒によく合う味です。
「ふぐのひれ酒」のように、炙ったものを日本酒に入れて飲むのも、また格別の味が楽しめます。
油でさっと揚げてサクッとした食感を楽しむのもおすすめです。
ワラスボの販売値段と価格相場
昔はたくさん捕れる庶民的な魚だったようですが、現在はその数を減らしており、その漁獲量が少なくなっています。
生の状態は1匹100円前後、干物であれば1匹200円以上のことが少なくないようです。
九州以外ではあまり流通しておらず、お目にかかることの少ないワラスボですが、主要な産地である佐賀ではワラスボ料理を食べることのできるお店がいくつもあります。
また、通信販売でもワラスボの干物が入手できるので、興味のある方はぜひ探してみてください。
まとめ
・ワラスボは真っ直ぐに細長い体はウナギのような見た目でハゼの仲間だと認識するのが難しい魚
・ワラスボは想像もできないほどのうまみがぎゅっと凝縮されていて日本酒によく合う味
・ワラスボは生の状態は1匹100円前後と干物であれば1匹200円以上
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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