初心者が海へ釣りに行ったとき、意図せずたくさん連れてしまう魚にクサフグがいます。
釣り人の間では仕掛けを切ったり、餌を盗んだりする厄介者(外道)として知られており、食用にされないというイメージも相まって邪険にされがちです。
このクサフグ、実は食べることもできるってご損痔でしたか?
今回はそんなクサフグの生態や毒性、旬の時期、販売値段の相場について紹介していきます。
クサフグの生態
クサフグはフグ目フグ科トラフグ属の魚で、体長は10~25㎝ほどです。
背中は暗い緑褐色で、白い小さな斑点があります。緑色が強い個体もおり、この色から「クサ(草)フグ」と名付けられたのではないかと言われますが、はっきりしたことはわかっていません。
腹側は真っ白です。
北海道北部を除く日本沿岸に広く分布しており、沖縄などの暖かい海でも見ることができます。
河川をさかのぼることもあり、真水である河川の中流域まで上ってくることもあります。
砂地に潜って身を潜めていることがよくあります。5~8月になると波打ち際で産卵します。
満月または新月の日(大潮の日)になると岸へ大群が押し寄せ、一斉に産卵する様子が見られますが、その様子は圧巻です。
クサフグの毒性
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他のフグの仲間と同じく、猛毒のテトロドトキシンを体内に持っています。
特に毒性が強いのが肝臓と卵巣で、皮ふにも強い毒があります。
食べられるのは白身(筋肉)の部分だけで、調理の際は丁寧に内臓や皮を取り除かなくてはいけません。
この強い毒性のため、ふぐ類の調理は「ふぐ調理師」の免許を持っている人が行えます。
自分で釣ったクサフグをさばいて食べるのは自己責任ですが、絶対に他人に食べさせてはいけません。
命を落としかねない強力な毒ですので、ふぐ調理師が調理したものを食べたほうがよいでしょう。
クサフグの旬の時期
他のフグ類同様、秋から冬にかけてが旬の時期だといわれています。
トラフグなどの食用ふぐでは冬場になると身がしまるだけでなく白子が発達するため珍重されますが、クサフグの白子は食べられませんので注意しましょう。
クサフグの味
基本的にあまり食用にされませんが、クサフグの白身は他のフグ類と同じように弾力があり、刺身で食べるとぷりぷりとした食感が楽しめるといいます。
味わいは淡泊で、あっさりとした味です。
唐揚げやみそ汁にすることもあります。
ただし、白身部分にも若干の毒があると言われているので、一度にたくさん食べるのは危険です。
そもそも食さないというのがベストかもしれませんね。
クサフグの販売値段と価格相場
クサフグはほとんど食用にされないため、市場でまとまって取り扱われること自体がありません。
どうしてもクサフグを食べてみたい!ということであれば、自分で釣ってくるか、釣り人に分けてもらうのが現実的でしょう。
※しかし、フグの調理については免許を持っている人に依頼するようにしましょう。
釣り人にとってもクサフグは「食べられない魚」「邪魔者」として認識されているので、釣れても海に帰すか、陸に放置して殺してしまうことが多いようです。
ごく一部では観賞用として生体が販売されていることもありますが、1匹数百円以上するため、捨ててしまう釣り人のクサフグをもらった方が安上がりです。
まとめ
・クサフグは秋から冬にかけてが旬の時期だが、トラフグのように白子は食べられない
・クサフグも他のフグと同様に身に弾力があり、たんぱくな味が楽しめると言われている
・クサフグは食用として用いられることがほぼ無いため明確な価格相場はない
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