サザエは古くから食材として親しまれている巻貝です。
国民的アニメの表題にも使用されている名称なので、ご存知ない方はいないと思います。
ここでは貝の代表格ともいえるサザエの生態や旬の時期、販売値段や価格相場について迫ります。
サザエの生態・特徴
サザエは古腹足目サザエ(リュウテン)科に属する巻貝の1種です。
最大サイズは地域によって異なり、日本海側の個体は殻の高さ・幅ともに10cm程度までしか成長しませんが、太平洋側の個体は殻の高さが20cmほどにまで達する場合もあります。
サザエといえば殻の一部が突出して角のようになることが特徴的ですが、全ての個体で見られるわけではありません。
外洋で成長した個体ほど角が形成されやすい傾向にあり、海流や遺伝的な影響が原因だと考えられています。
サザエの動物体は頭足塊と内臓塊から構成されています。
頭足塊は頭部と足が一体化した、活動時には殻の外に出てくる部分です。
先端には1対の触角があり、その付け根の付近には目があります。
底部には発達した足があり、体全体を縦に走る溝で左右に分かれていて、交互に動かすことで前進が可能です。
足の後部には厚い蓋を持ちますが、本来のサザエの蓋は褐色の部分のみで、白色の部分は成長にともない付着した石灰によるものです。
内臓塊は消化器官・生殖器官・排出器官などで構成されており、常に殻の深部に収納されています。
産卵期は5~9月で海水温が20℃を超える時期に産卵を行うので、地域によって差があります。
夜になると岩礁帯の海藻類を食べる夜行性で、天敵はクロダイ、ネコザメ、タコ類です。
サザエの生息場所
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サザエは暖かい海を好みます。
生息域は九州から太平洋側では千葉県以南、日本海側では北海道南部にかけて分布しています。
琉球列島や小笠原諸島では通常みることができません。
沿岸部の浅場から水深30mまでの、外海に面した岩礁帯に生息しています。
浅場に居るのは小型の個体が多く、成熟した大型の個体ほど深い場所に居る傾向が強いです。
サザエの旬の時期
サザエの旬は3~7月です。
この時期のサザエは産卵前で栄養が蓄えられているので、身が大きくなり食べ頃を向かえます。
しかし、サザエは年間を通して流通していることから分かるように、季節によって味に大きな変化はありません。
また、殻にみられる角の有無も味には影響しません。
サザエの販売値段と価格相場
サザエの2017年の築地市場での卸売価格は平均で1kg当たり921円でした。
サザエは日本で最も多く漁獲されている貝類の1種ですが、需要が高いためにやや高めの取引額となっています。
小売価格としては、姫サザエと呼ばれる80g以下の小粒のものは1kg当たり1500円ほどで販売されていますが、300gを超える大型のものは1kg当たり3000円前後にまで値が上がります。
サザエの生産地は長崎県、山口県、三重県、石川県などで、2016年は長崎・山口・三重の生産量上位3県で全国の約4割を占めました。
漁獲は素潜りによる潜水漁や、海面から箱眼鏡で海底を観察し、先端に2ないし3叉に分かれた金具を取り付けた長い棒で捕獲する、見突き漁やかなぎ漁と呼ばれる漁法で行われます。
稚貝の放流はされていますが、食性の関係でホタテやカキのような本格的な養殖は行われていません。
まとめ
・サザエは沿岸部の浅場から水深30mまでの外海に面した岩礁帯に生息
・サザエの旬は産卵時期の栄養が蓄えられている3月~7月ごろ
・サザエの販売値段は1㎏あたり約1500円程度でサイズが大きいものは1㎏単位で3000円以上することもある
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