スズキは成長とともに名前が変わる出世魚で、食用として重要な魚です。
また、釣りの対象魚としても人気があり、釣り人からは「シーバス」の愛称で親しまれています。
ここではスズキの生態や旬の時期、販売値段、価格相場などについてご紹介します。
スズキの生態・特徴
スズキはスズキ目スズキ科に属する海水魚の1種です。
魚体は細長くて側扁しており、体長は80~100cm前後に達します。
下顎が上顎よりも長く、体色は銀色を基調に背中側は緑から青色を帯びています。
若い個体では背中側や背びれに黒色の斑点が散在する場合もありますが、成長とともに消失するのが普通です。
スズキは成長とともに名前が変わる出世魚で、各地で呼称が異なりますが、代表的なものでは体長20~30cmほどのものを「セイゴ」、60cm程度までのものを「フッコ」、それより大型のものを「スズキ」と呼んでいます。
スズキは基本的には内湾や汽水域に生息していますが、若魚の中には完全な淡水域にまで遡上してくる個体も見られます。
昼夜を問わずに活動しており、小さい頃は甲殻類や多毛類を捕食していますが、大きく成長するにつれて魚食性を持つようになる肉食魚です。
産卵期は10~3月頃で、低水温が繁殖のトリガーとなっているので、詳しい時期は地域によって差が生じます。
産卵は沿岸の海藻帯などで行われ、分離性浮遊卵を20万粒ほど産み落とします。
稚魚は冬から春先に河口付近や汽水域で見られ、1年で20cm、3年で40cmほどに成長し、寿命は10年前後と言われています。
スズキの生息場所
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スズキは国内では北海道南部から九州にかけての沿岸部、国外では極東ロシアのプリモルスキー地方から朝鮮半島南部にかけての沿岸部に分布しています。
生息場所は季節によって異なり、水温が低くなる晩秋から冬場にかけては湾口などの外洋に面した場所で生活し、水温が高くなる春先から夏場にかけては内湾や河口付近などで暮らしています。
スズキの旬の時期
スズキの旬は6~8月頃です。スズキは繁殖期に入ると生殖器官が発達し、そちらに多く栄養が回されるので味が落ちます。
身に脂が乗っており充実して美味しい時期は繁殖期を迎える前の夏場です。
スズキの身は透明感のある白身で、血合いが少なく美しいです。
旬のものは程よく脂が乗り、あっさりとしていながらも強い旨味を感じられます。
新鮮なものは「洗い」にするとスズキ本来の旨味を楽しむことができ、皮にも特有の風味があるので塩焼きなどの焼き物との相性も抜群です。
また、アラからも非常に良い出汁が取れるので、味噌汁などの汁物でも美味しく食べることが可能で、調理法を選びません。
ただし、スズキは河川と海を行ったり来たりする魚なので、生息地によっては水が汚染されているせいで、食用には堪えないほど臭みが強い個体もいるので注意してください。
スズキの値段・相場
スズキは過去には高級魚として扱われていた時代もありましたが、現代では流通機構の発達もあり大衆的な食材として広く流通しています。
2017年の築地市場におけるスズキの卸売価格は1kg当たり平均で858円でした。
小売価格は1kg当たり1000~4000円前後で販売されており、網に入った小型のものは安価ですが、釣りで漁獲した大型のものは高価です。
主な産地は千葉県、兵庫県、福岡県などで定置網や巻き網、釣りなどで漁獲されています。
まとめ
・スズキは出世魚で体長20~30cmほどのものを「セイゴ」60cm程度までのものを「フッコ」大型のものを「スズキ」と呼ぶ
・スズキは身に脂が乗っており充実して美味しい時期は繁殖期を迎える前の夏場で6月~8月ごろ
・スズキの小売価格は1kg当たり1000~4000円前後で販売されている
最後まで読んでくれた方、ありがとうございました!
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