アカザエビはイセエビなどと同様に高級なエビで、ものによってはエビの中で最も高い値が付くこともあるほどです。
その味は甘味が強くて大変な美味と言われており、卸先も料亭などの高級店が中心で、小売店ではなかなか見かけません。
ここではアカザエビの生態や旬の時期、価格相場などについてご紹介します。
アカザエビの生態・特徴
アカザエビはエビ目ザリガニ下目アカザエビ科に属する海水生のザリガニの仲間です。
体長は25cm前後に達し、全身が硬い殻に覆われています。
体色は全身が淡い赤色をしており、色から来る斑点などの模様は入りません。
腹部の殻には背面中央に出っ張りがあり、その両脇に彫刻を思わせる複雑な模様が入ります。
体長とほぼ同等の細長くて大きいハサミを持っており、しっかりとしたハサミと対照的に、歩脚はあまり頑強ではありません。
名前は漢字で「藜海老」と表記し、名前の由来はその体色が植物のアカザを思わせることから来ています。
アカザエビの産卵期は秋です。
メスは交尾後に直径約2~3mmの卵を一度の産卵で400~1500個ほど産み、ふ化するまで腹部に抱きかかえて保護します。
アカザエビは他の多くのエビ類とは異なり、生まれた子供にプランクトン期がなく、親と変わらない姿で誕生します。
アカザエビの生息場所
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アカザエビは千葉県銚子沖から宮崎県東部の日向灘にかけて分布しています。
水深200~400mほどの砂泥底に生息しており、日本近海にのみ見られる固有種として知られています。
アカザエビの旬の時期
アカザエビの旬は9月から翌年の6月頃までです。
アカザエビの身は透明感があり、非常に甘味が強くて美味しいと言われています。
新鮮なものは生食にも適しており、刺身や寿司タネとしても美味しく食べることが可能です。
アカザエビは足が早いため生食はかつて産地の特権でしたが、現在では流通や冷凍技術が発展したこともあり、内陸部でも楽しむことができるようになりました。
また、火を通しても味が損なわれることはないので、塩焼きやソテーなどの焼き物や、フライなどの揚げ物とも相性が良いです。
さらに、ミソにもクセがなく濃厚な旨味があり、非常に良い出汁が取れるので汁物にしても良く、調理法を選びません。
新鮮なものの身を刺身にして頭部を味噌汁にする方法は、アカザエビを余すことなく楽しむことができる定番の調理法です。
アカザエビの値段・相場
アカザエビはほぼ通年で漁が行われていますが、漁獲量自体は少ないために大変な高級食材として扱われています。
主な産地の1つである静岡県浜松市では、年間2t前後のペースで水揚げされており、主な卸先は料亭や旅館、寿司屋などの高級店です。
そのため、一般的な小売店であるスーパーなどでアカザエビを見かけることは非常に希です。
アカザエビは大きさによって等級が設けられており、当然ながら大きいものほど高値が付きます。
等級はG1~G5まで存在し、1kg当たりの個体数が10尾未満の大型のものがG1。
同じく10~15尾のものがG2とランク付けされ、最も小型のG5は1kg当たりの個体数が30尾以上のものを指します。
アカザエビを一般の家庭で入手するためには、通販を利用することになると思いますが、小売価格としては上記のG1等級のもので、1尾あたり2000円以上の値が付くことも珍しくないようです。
まとめ
・アカザエビはエビ目ザリガニ下目アカザエビ科に属する海水生のザリガニの仲間
・アカザエビの旬は9月から翌年の6月頃まで
・アカザエビは1尾あたり2000円以上の値が付くことも珍しくないくらいの高級食材
最後まで読んでくれた方、ありがとうございました!
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