「ペンギン=南極」というイメージをもっている人は少なくないでしょう。
しかし意外なことに、主に南極大陸で繁殖を行うのは全18種ペンギンのうち、たった2種だけだってご存知でしたか?
この2種とは、コウテイペンギン(エンペラーペンギン)とアデリーペンギンのことを指します。
アデリーペンギンは早くに「南極の飛べない鳥」として日本に紹介されたこともあり、国内でも知名度の高いペンギンです。
今回はそんなアデリーペンギンの生態と性格、大きさから赤ちゃんについて紹介していきます。
アデリーペンギンの生態
アデリーペンギンは鳥綱ペンギン目ペンギン科ジェンツーペンギン属に分類されています。
南極大陸やその周辺の島々を繁殖地とし、繁殖期以外は南極大陸周辺の海で群れをつくって生活します。
「アデリー」という名前は、1840年に南極大陸への上陸を果たした探検家、デュモン・デュルヴィルの妻の名からつけられた地名「アデリーランド」で本種が発見されたことによるものです。
背中や頭部、フリッパーの上面は黒、腹部は白、脚はピンク色というペンギンらしいカラーリングで、目の周りには白く細い縁取り(アイリング)があります。
南半球における冬の間、海で生活していたアデリーペンギンは、10月ごろ(南極大陸の初夏)繁殖地へ戻ります。
巣の場所によっては海岸から何十kmも離れた内陸まで移動することもあるんです。
アデリーペンギンの巣は小石を積み上げてつくられます。
卵がすっぽりと収まるように円形に作られた土手のような巣は、高さが高いほど保温されやすく、ヒナがかえりやすいと考えられています。
そのためか、材料が足りないときは近所の巣から小石を盗み、自分の巣材にしてしまうことがあります。
メスは11月~12月ごろに産卵し、オスとメスが交代で抱卵すると1か月ほどでヒナがかえります。
餌はオキアミなどの甲殻類や小魚などです。
アデリーペンギンの性格
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アデリーペンギンの性格は、一般的に「攻撃的」だといわれることが多いです。
決して臆病ではなく、人間のような自分より大きな生き物が近づいてきても逃げ出しません。
繁殖地では巣の近いペンギン同士でつつきあうことも少なくないようです。
また、威嚇行動(ディスプレー)についての研究もよくされていて、敵とみなした相手には羽毛を逆立てたり、にらみつけたりする様子が見られます。
アデリーペンギンの大きさ
アデリーペンギンの体長は60~70㎝ほどと、ペンギン類の中では中型の種といえるサイズです。
大きな個体では体長が75㎝ほどにまで達するといいます。
体重は3.5~6㎏ほどで、繁殖地へ戻る直前は餌をたくさん食べて体重が増えるなど、季節によって変化します。
アデリーペンギンの赤ちゃん
アデリーペンギンのヒナは全身が茶色~灰色の羽毛に覆われています。
大人のような白と黒のカラーリングや、目の周りのアイリングは、幼いころは確認できません。
ふ化後22日ほどは親がそばにつき世話をしますが、その後はヒナ同士で集まり「クレイシ」という集団をつくって、採餌に出かけた親を待つようになります。
生長するとヒナの羽毛が抜ける「換毛期」が訪れ羽が生え変わりますが、換毛期の間は海に入ることができないため、海岸や氷の上で過ごすのです。
2月ごろになると、ヒナも羽が生え変わり親と同様に海へ入るようになります。
まとめ
・アデリーペンギンは攻撃的な性格で人間のような自分より大きな生き物が近づいてきても逃げたりしない
・アデリーペンギンの体長は60~70㎝ほどとペンギンの中では中型サイズ
・名前は探検家のデュモン・デュルヴィルの妻の名からつけられた地名「アデリーランド」で発見されたことが由来
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
コウテイペンギンの生態や性格は?最大身長など大きさや赤ちゃんについても
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