「セイウチの姿を思い浮かべてください」といわれて、正確な姿かたちを思い出せる人はどれくらいいるでしょうか?
名前は知っていても、いざ思い出そうとするとうまく説明できないのではないかと思います。
セイウチはアシカやアザラシと同じ鰭脚類ですが、大きな体と牙をもつ特徴的な見た目をしているんです。
今回はそんなセイウチの生態や性格、特徴的な長い牙について深掘りしていきます。
セイウチの生態
セイウチは食肉目(ネコ目)セイウチ科に属する大型哺乳類です。
アザラシやアシカのように、前足が鰭になっている鰭脚類(ききゃくるい、ひれあしるい)の仲間になります。
体長はオスが約270から350㎝、メスが約220から300㎝ほどと、メスの方が小さめです。
体重はオスが約800から1500kg、メスが約580から1000㎏にも達します。
セイウチの外見の特徴としては、体毛の生えていない大きな体と、後述する大きな牙、そして口の周りに生えたたくさんのヒゲが挙げられるでしょう。
ヒゲは海底で餌となる二枚貝を探すときに、探査機のようにして使います。
18から19世紀ごろ、肉や油、牙などを目的として多くのセイウチが人間に乱獲され、数を減らしました。
現在は絶滅が心配され、レッドリストにも登録されている貴重な生物です。
セイウチの性格
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セイウチは多くの場合、おとなしく穏やかな性格だといわれます。
水族館などで飼育されているものでは人懐っこい個体も多いようで、「かまって欲しそうに飼育員を呼ぶ」なんて姿も見られるそうです。
自然界ではオス1頭にメス複数頭のハーレムをつくって生活していますが、のんびりと日光浴をしている姿がよく見られます。
そんなセイウチも、縄張り争いとの時となれば話は別。大きな牙を振り上げて果敢に相手に挑みます。
セイウチは人を襲うのか
北極圏に生息するセイウチは人間と接する機会が少なく、人間を積極的に襲ってくることはほとんどないようです。
それでも、動物園や水族館ではセイウチによる人の死亡事故が起きています。
セイウチに近づいたところ水中に引きずり込まれた、という事件もありますが、これは「人と遊びたかっただけなのではないか?」などといわれます。
長い牙の意味と役割
セイウチのもつ大きな特徴の一つが、オスもメスももっている長くて大きな牙。
この牙は犬歯が発達したもので、年齢とともに生涯伸び続けますが、生え変わることはありません。
太く頑丈な牙はセイウチの暮らしのあらゆるところで役立ちます。
海底で餌となる貝を掘り起こす際に用いたり、海から陸へ上がる際に体を支えるのに使ったりします。
オスの場合は立派な牙がステータスになると同時に、オス同士の争いや外敵(ホッキョクグマなど)との戦いで使うこともあるんです。
牙の値段相場
現在セイウチはワシントン条約で保護されており、その牙を含めた取引は国際的に規制されています。
しかし、完全に禁止されているわけではなく、商用に輸出入する場合は「輸出国の政府が発行する許可書が必要」というものです。
許可を得て輸入されたものや、ワシントン条約締結前に国内に持ち込まれたものを入手できる可能性があります。
希少なセイウチの牙は、丸ごと一本だと数十万円は下りません。
アクセサリーに加工されたものでも、数万円の値段が付きます。
まとめ
・セイウチは人間を積極的に襲ってくることはほとんどないが水族館などでは死亡事故なご起きることも
・セイウチは長い牙を餌となる貝を掘り起こす際に用いたり、海から陸へ上がる際に体を支えるのに使う
・希少なセイウチの牙は、丸ごと一本だと価格は数十万円は下らない
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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