海生哺乳類の仲間であるオットセイは、アシカやアザラシとおなじ鰭脚類に属しています。
この生き物の名前、「オットセイ」という不思議な響き・・・もとは一体何語なんでしょうか?
オットセイの語源は、実は意外なところにあるんです!
今回はオットセイの生態や名前の由来、寿命などについて紹介していきます。
オットセイの生態

オットセイは哺乳綱食肉目鰭脚類アシカ科に属する生き物です。
キタオットセイ属に分類されるキタオットセイと、ミナミオットセイ属のミナミオットセイがあり、それらがまとめて「オットセイ」と呼ばれます。
キタオットセイは1種のみですが、ミナミオットセイは生息地によって、ミナミアメリカオットセイやミナミアフリカオットセイなどいくつかの種に分けられています。
餌は魚類 甲殻類、軟体動物など幅広く、水中では華麗な泳ぎで的確に獲物を捕らえます。
南半球に住むミナミオットセイの場合は、ペンギンを捕食することもあるといいます。
いずれのオットセイも、1匹のオスと複数のメスから構成される「ハーレム」をつくり生活しています。
オス同士がハーレムのボスの座をめぐって争い、勝者はメスとの子作りの権利を得ます。
戦いに敗れたオスは、ハーレムから離れたところにオスだけの集団をつくり、ほとんどの場合はそのまま交尾の機会を得ることなく生涯を終えるのです。
上質な毛皮に加え、生薬の素材として珍重されたことから一時は乱獲され、数を減らしました。
日本では1900年代に入ってから保護のためのルールがつくられるようになり、その後は個体数が少しずつ回復しています。
オットセイの生息地
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キタオットセイとミナミオットセイの分布域は大きく離れており、自然条件下でこれらが出会うことは基本的にありません。
キタオットセイはアメリカ西海岸やロシア東部、オホーツク海、ベーリング海などの北太平洋に分布しています。
冬になるとほとんどのキタオットセイは南下し、越冬します。
北海道沿岸や日本海沿岸などへやってくることもあるんです。
一方、ミナミオットセイの分布域は南アメリカ大陸の沿岸や、南アフリカ沿岸、南極に近い島々などの南半球です。
オットセイの名前の由来

「オットセイ(漢字では膃肭臍)」という不思議な名前の語源はアイヌ語に求められるといわれています。
古い時代、オットセイはアイヌ語で「オンネプ(onnep)」と呼ばれていました。
この「オンネプ」が中国に紹介されたとき、中国では「膃肭(おつとつ)」という漢字が当てられます。
その後、中国ではオットセイの陰茎が精力剤として使われるようになりましたが、この陰茎とその周辺をまとめて「臍」と呼びました。
ここからオットセイの陰茎を使った生薬が「膃肭臍」と記載されるようになります。
この薬が日本へもたらされるようになると、膃肭臍が日本語読みで「おんとつせい」となり、そのうち「オットセイ」に変化しました。
オットセイの寿命
キタオットセイの寿命は、メスが30年ほど、オスはその半分ほどといわれています。
ミナミオットセイの場合も同程度であるようです。
野生個体の寿命の測定は難しく、正確な数字を出すことが難しいのですが、オスよりもメスの方が長生きする傾向にあります。
まとめ
・キタオットセイ属とミナミオットセイ属の両方をまとめてオットセイと呼ばれている
・ オットセイの名前の由来は不思議な名前の語源はアイヌ語にあると考えられている
・オットセイの寿命はキタオットセイ・ミナミオットセイともにメスが30年程度、オスが15年ほどと
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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