フグといえば高級魚の代名詞ですが、フグの中でも最も高値で取引されるのがトラフグです。
山口県のフグ料理などが有名ですが、実は日本沿岸には広く分布しています。
皿の模様が見えるほど薄く切られたフグ刺しからは何とも言えない高級感が漂う、一度は食べてみたい魚の一つですよね。
今回はトラフグの生態と旬の時期、販売値段、価格相場について深掘りしていきます。
トラフグの生態と特徴
トラフグはフグ目フグ科トラフグ属の魚で、成長すると体長は60~70㎝ほどになります。
トラフグという名前ですが、模様がトラに似ているというわけでもなく、その語源はよくわかっていません。
胸びれの斜め後ろに白いラインで縁取られた黒い大きな斑紋があるのが特徴です。
日本の沿岸には広く分布しており、中国や台湾でも見られる種です。
肉食性で、小魚や貝類、甲殻類を食べ成長します。
地域によって若干の差がありますが、春から夏にかけてが産卵期です。
湾の入り口などで産卵が行われ、稚魚はある程度の大きさになるまで産卵場周辺で過ごします。
体長10㎝くらいになると外海へ泳ぎ出て回遊をはじめ、養殖の方法も確立されており、各地で盛んにおこなわれています。
トラフグの毒性
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他のフグ類と同様に、トラフグはテトロドトキシン(フグ毒)を体内に持っています。
とくに肝臓や卵巣の毒性が強いことが知られており、調理は専門の知識を持った『ふぐ調理師』が行わなくてはいけません。
テトロドトキシンの致死量は人間で2~3㎎といわれるほど強力なものです。
加熱しても分解されないため、調理や取り扱いは慎重に行う必要があります。
トラフグの旬の時期
昔からフグの旬は「秋のお彼岸から春のお彼岸(9月20日くらいから3月20日くらい)」と言われていますが、天然のトラフグが最もおいしいのは真冬である12~2月ごろです。
白子が雄の体で発達するのも2月ごろとなっています。養殖のフグは一年中食べることができます。
トラフグの味について
トラフグの体で食用にできる部分は筋肉と皮、そして白子です。
筋肉は脂肪が少なく、ぷりぷりとした触感に加え、噛むほどに感じられるうまみと甘みが特徴です。
繊維が多く含まれているため歯ごたえがあります。
厚く切ると食べにくくなってしまうため、ふぐの刺身は反対側が透けて見えるほどに薄く切られます。
白子はとろりとしたクリーミーな味わいを楽しめます。
鍋や湯引き、炙り焼などで楽しめますが、どの調理法でもその独特な味わいが消えてしまうことはありません。
トラフグの販売値段の相場はいくら?
一般に天然のトラフグは養殖のものより高く、その差は5~6倍にもなることがあります。
また、白子のとれるオスの方がメスより高く取引されています。
高級魚トラフグの中でも最高レベルの取引がされるのは「天然物の雄のトラフグ」ということになります。
値段は季節・天然か養殖か・オスかメスかによって大きく変わります。
天然のトラフグの場合、卸の市場では1㎏あたり1万円を超えることがほとんどとなり、さらにふぐ調理師によって調理してもらわなければいけませんので、末端価格はもっと高くなります。
国産天然トラフグの白子であれば、1㎏あたり3万円前後で手に入れることができるでしょう。
まとめ
・トラフグの他のフグと同様にテトロドトキシンを体に含んでいる
・トラフグの旬の時期は真冬である12~2月ごろで養殖の場合は年間通して食べられる
・天然のトラフグは卸の市場では1kgで1万円ほど
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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