皆さんはアコウという魚をご存知でしょうか。
ハタ科の中でも1、2を争う高級魚で、値段に見合う大変おいしい魚で、普通は料亭などの高級店でしか扱われていません。
ここではアコウの生態や旬の時期、販売値段や価格相場などについて紹介していきます。
アコウの生態・特徴
アコウはスズキ目ハタ科に属する海水魚の1種です。
魚体はやや細長く、成魚は最大で60cmほどに達する個体もいますが、漁獲されるのは30cm前後のものが多いです。
体色は赤褐色を基調に全身に赤~オレンジ色の斑点が入り、ヒレは黄色を帯びます。
背ビレの棘の数は11で、尾ビレの先端は丸みを帯び扇形に近いです。
アコウは主に関西地方での呼び名で、関東以北では「キジハタ」と呼ぶのが一般的です。
他には魚体に見られる赤い斑点から「アズキハタ」など、アコウは地方によって様々な呼ばれ方をしています。
アコウは生まれた当初は皆メスで、大きくなるとオスに転換する「雌性先熟」と呼ばれる繁殖形態を持ち、産卵期は水温が高い夏場です。
アコウは夜行性なので、昼間は岩の隙間などに身を隠しています。
夜になると餌を求めて活発に遊泳し、体が小さい間は主に甲殻類を捕食しますが、成長するにつれて魚食性が強くなります。
アコウの成長速度は遅く、40cm前後にまで到達するのに10年近い歳月を要すると言われています。
アコウの生息場所
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アコウは国内においては青森県から沖縄県までの沿岸部、国外では朝鮮半島から中国、台湾にかけての沿岸部に分布しています。
太平洋側よりも日本海側でより多く見られ、水深5~25m程度の比較的浅い岩礁帯に群れを作らず単独で生息しており、特に砂底が混ざった場所を好みます。
アコウの旬の時期
アコウの旬は5~8月頃です。
しかし、アコウは季節による味の変化が少ないことが知られており、一般的な魚では味が落ちると言われているところ産卵期の直後でさえ美味しく食べることができます。
そのため、年間を通して水揚げがあり高値で取引されています。
アコウの身は引きしまった白身で、脂がのっていて甘味がありながらさっぱりとしています。
生食にも適しており、他にも焼き物や汁物、煮物など調理法を選びません。皮にも風味があり、アラからも良い出汁が取れるので、全身余すことなく楽しめます。
アコウの販売値段・価格相場
アコウの主な産地は富山湾や瀬戸内海ですが、乱獲により数が減少しています。
そのため、流通量は全体的に少なく、市場では高級魚として扱われており、小売店ではほとんど見かけることはないと思います。
ハタ科の中でも1、2を争う高級魚で、卸先も主に料亭や旅館といった高級店です。
一般家庭の食卓に上がることは稀だと思いますが、ご家庭でも通販などを利用すれば入手は可能です。
アコウの値段としては、30cm以下のものであれば1尾1100~1500円程度で購入できますが、40cmを超えるような形の良いものですと1万円以上の値が付くことも珍しくありません。
近年ではアコウの安定供給に向けて、稚魚の放流などの事業も盛んに行われています。
まとめ
・アコウという名前は主に関西地方での呼び名で関東以北では「キジハタ」と呼ぶ
・アコウは季節による味の変化が少ないため旬は5~8月頃だか年間通して食べることができる
・アコウは高級魚で30cm以下であれば1尾1100~1500円程度で40cmを超えると1万円以上の値がつく
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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