日本周辺にはたくさんの種類のクラゲがいますが、毒の有無や強弱は様々です。
私たちの生活の中で出会う可能性がある毒クラゲのうち、特に強い毒をもつものには「ハブクラゲ」「アカクラゲ」「アンドンクラゲ」「カツオノエボシ」などが挙げられます。
今回は、日本全国で刺される可能性のあるアンドンクラゲの毒性やその成分、刺された時の対処法についてご紹介します。
アンドンクラゲの生態
アンドンクラゲはアンドンクラゲ目アンドンクラゲ科に属する、比較的小型のクラゲです。
一辺が3㎝ほどの、立方体に似た傘が特徴的で、時代劇などで目にする昔からの照明器具「行燈」によく似ています。
傘の側面には目があり、視覚を使いながら遊泳しているといわれています。
傘からは長さが傘の倍以上、時には20㎝ほどにもなる触手が4本出ています。
触手には毒の含まれている特殊な細胞「刺胞細胞」があり、この刺胞細胞に誤って触れてしまうのが「クラゲに刺される」という事故です。
基本的には暖かい海を好むクラゲで、熱帯域に生息していますが、日本へは黒潮に乗って流れ着き、夏には北海道まで分布を広げます。
ちょうど海水浴シーズンと重なり、7月から8月にかけては被害が増える傾向にあります。
波に流され漂う位しかできないクラゲも多い中、アンドンクラゲは高い遊泳能力をもつことで有名です。
たとえ波がなくても、気づいたらアンドンクラゲがすぐ近くまで迫っていた!なんていうことも起こります。
体が小さいだけでなく透明に近いため、レジャー中に気づきにくいクラゲなんです。
アンドンクラゲの毒性
Sponsored Link
アンドンクラゲのもつ毒は非常に強力で、刺されると患部がはげしく痛みます。
この激痛は「まるで感電したかのような痛みを感じる」ほどで、ここからアンドンクラゲを「電気クラゲ」と称することもあるほどなんです。
刺された場所は次第にみみずばれになり、紫っぽく変色することもあります。
また、過去にアンドンクラゲに刺されたことのある人は、体が過剰に反応する「アナフィラキシーショック」が引き起こされてしまう可能性があります。
初めて刺されたときよりも症状が重くなり、場合によっては死に至ることもあるため、気を付けなくてはいけません。
アンドンクラゲに刺されたときの対処法
万が一アンドンクラゲに刺されてしまった場合は、どうすればよいでしょうか?
遊泳中やスノーケリングの最中など、海の中にいるときに刺されたら、まずは落ち着いて陸に上がることを最優先します。
アンドンクラゲに刺されたときの痛みは相当のものなので、パニックになっておぼれてしまわないように!
陸に上がったら刺された患部を確認し、海水で洗浄します。
この時、患部に直接触れないように注意しつつも、アンドンクラゲの触手や細胞が患部に残っていないかをチェックしてください。
触手や細胞の断片が残っているようであれば、タオルなどを使って優しく取り除きましょう。
ごしごしこすったり強い刺激を与えると、残った刺胞細胞からさらに毒が発射される可能性があります。
また、真水での洗浄も刺胞細胞への刺激となるため、やってはいけません。
アンドンクラゲに刺されたのが初めてでない場合や、腫れや痛みがいつまでも引かない場合は病院へ行き処置を受けましょう。
病院へ行くまでの間、患部の痛みがひどいようであればお酢をかけると痛みが引きますが、この方法はアンドンクラゲなどの一部のクラゲ毒にしか効果がなく、刺したクラゲの種類によっては症状が悪化する場合があります。
刺したのが確実にアンドンクラゲだった!といえる場合にのみ使える方法です。
まとめ
・アンドンクラゲは夏に日本中に分布を広げる
・アンドンクラゲの毒は強く、かなりの痛みを感じる
・アンドンクラゲに刺されたら洗浄・触手を除去し、症状がひどければ病院へ
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
Sponsored Link
海の幸好きの方にシェアしてこの情報を届けませんか?
記事が参考になったという方は
FBなどで「いいね!」もお願いします^^!