ムラサキウニやバフンウニなど、日本では数種類のウニが食用として珍重されていますが、「ウニが大好物!」という人でも「コシダカウニ」のことを知っている人は少ないのではないでしょうか?
コシダカウニはサイズがあまり大きくならないため食用にはされませんが、殻の美しさに定評があるウニなんです。
今回はそんなコシダカウニの生態や特徴、殻の販売値段についてご紹介していきます。
コシダカウニの生態
コシダカウニは棘皮動物門ウニ綱拱歯目(ホンウニ目)サンショウウニ科に属するウニの仲間です。
直径が3~4cm、高さが2~3cmほどになる殻をもちます。
日本では本州の中部から九州地方に分布し、潮間帯に生息することも多いため比較的目につきやすい生き物です。
海外ではフィリピンやマレー半島でも見つかります。
餌となる海藻が生えやすい岩場などに住んでいることが多いです。
海中でコシダカウニを見つけると、棘に海藻などが絡まっていることがよくあります。
7~8月がコシダカウニの産卵シーズンです。
コシダカウニの卵は他のウニのものよりも卵黄が少なく透明度が高いため、ウニの発生過程を観察するのにとてもよい実験材料だと言われています。
コシダカウニの特徴
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コシダカウニは棘の生え方に特徴があります。
多くのウニの仲間では棘が殻の表面に広く生えますが、コシダカウニの殻の表面には棘の生えていない部分があるんです。
赤く短い棘の生えたコシダカウニを真上から観察すると、殻の中心から放射状に5列、棘の生えていない帯状の部分が観察できます。
この棘の生えていない部分は裸状帯域といい、コシダカウニを別のウニと見分ける一つのポイントとなります。
また、その殻の形も特徴的です。
ウニの殻はお皿においた大福のように、下部が広く安定した形のものが多いです。
コシダカウニの殻は赤道(殻を真横から見た時、一番膨らんでいる部分)が高い位置にあり、球形に近い印象を受けます。
「コシダカウニ(腰高うに)」の名前はこの殻の形に由来しています。
コシダカウニは食べられるのか
一般的にコシダカウニは食用とみなされていません。
サイズが小さく、バフンウニやムラサキウニといった他のウニの方が見つかりやすいためです。
毒をもっているというわけでもないため、食べようと思えば食べることもできますが…
近年は個体数が減少傾向にあると言われていますので、食用とするなら他のウニを食べた方がよいでしょう。
コシダカウニの販売値段
他のウニの類よりも丸みがあり、オリーブグリーンの色味を帯びた放射状の裸状帯域が美しいコシダカウニの殻は標本のためだけでなく、装飾品としても人気があります。
販売はそれほど多くありませんが、数百円ほどで手に入ることが多いようです。
欠けや穴のない、状態の良い物の方が高価になります。
浜に打ちあがってくることもありますので、お近くの海辺へ探しに行ってみるのもよいでしょう。
海水アクアリウムをしている人のために生態が販売されていることもありますが、値段は大きさによって幅があります。
小さいものでは500円ほど、ものによっては2000円近くの値段がついていることもあるんです。
まとめ
・コシダカウニは球形に近い形をしているため腰高雲丹と呼ばれる
・コシダカウニは食べられなくはないが、小さく個体数も少ないため食用には適さない
・コシダカウニの殻は小さいものでは500円ほど、ものによっては2000円近くの値段がついている
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最後まで読んでくれた方、ありがとうございました!
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