皆さんはマンジュウヒトデという生物をご存知でしょうか。
そのヒトデらしからぬ姿とカラーバリエーションは鑑賞性が高く、水族館やダイビングなどで人気の品種です。
ここでは一風変わったヒトデであるマンジュウヒトデの生態や食用の味、販売値段とついてご紹介します。
マンジュウヒトデの特徴・生態
マンジュウヒトデはアカヒトデ目コブヒトデ科に属するヒトデの1種です。
生息域は屋久島以南の西太平洋からインド洋にかけての暖かい海ですが、まれに紀伊半島の周辺海域でも見ることができます。
マンジュウヒトデの最大の特徴は名前の由来にもなっているその独特な外見でしょう。
体形は五角形から円盤状をしており全体的に肉厚で、一般的にヒトデと聞いて想起する平たい星形の姿からはかけ離れています。
体色は赤色、青色、黄色、灰色などバリエーション豊かで、体表は細かな粒状の組織で覆われており、大きさは直径25cmほどにまで達する大型のヒトデです。
その見た目から「ウミバコ」の別名があり、英名では「Cushion Sea Star(クッション・シー・スター)」と呼ばれています。
マンジュウヒトデは最初から特異な体形をしているわけではありません。
若年個体は全体的に扁平で、5本の腕を持つ通常のヒトデの姿をしていますが、成長するにしたがって体が膨らみ腕が目立たなくなっていくのです。
若年期の名残は成熟個体で見ることができ、裏返すと中心部から放射状に伸びるはっきりとした5本の管足溝を確認できます。
食性は貝類や他の生物の死骸などを食べる雑食性ですが、野生ではサンゴ礁に生息してサンゴを主食としています。
ヒトデが食べられるかどうか・実際どんな味なのか
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ヒトデは食材としては一般的ではないので、市場には流通していません。
しかし、種類によっては食べることが可能で、熊本県の一部の地域では食材として消費されています。
食されているのはマヒトデ(キヒトデ)と呼ばれるヒトデで調理法は主に塩ゆで。
熊本県内の宿泊施設の一部では、料理としてふるまわれています。
ヒトデの味は多少苦みのあるウニやカニ味噌のようであると言われており、ウニと同じように硬い外殻を割って中身を食べます。
ヒトデもウニと同じく棘皮動物に分類されているため、体の構造も共通点が多いです。
ウニの場合の可食部は生殖腺(生殖巣)ですがヒトデも同様で、現地では抱卵期を迎えた春頃がヒトデの旬と知られています。
ヒトデは種類にかかわらず「サポニン」と呼ばれる毒性物質を持っているため、ウニとは異なり生食には適していません。
また、生息地にもよりますが生物濃縮により、カドミウムや鉛などの重金属類を多量に含む場合があることも、食用として流通していない一因といえるでしょう。
マンジュウヒトデの販売値段と価格相場
マンジュウヒトデは食用としては市場に流通していませんが、観賞価値は高いのでペットとして販売されています。
また、飼育下では他の生物の死骸や食べ残した餌などを食べてくれるので、クリーナー生体として導入する場合もあります。
しかし、前述した通り野生ではサンゴを主食としているので、サンゴ水槽への導入は不可です。
販売価格としては1000~3000円程度で、大きい個体ほど高価になる傾向があります。
まとめ
・マンジュウヒトデは全体的に肉厚な体型をしている
・マンジュウヒトデは食用としては流通していなく、ヒトデ類の味は多少苦味があるウニに近しい
・マンジュウヒトデの値段はペットや観賞用として流通し、1000~3000円ほど
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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