海の生物が好きな方や水族館好きの間では、サメの仲間がにわかに人気です。
一般的に「凶暴で恐ろしい!」というイメージが強いサメですが、そんな種はごく一部。
多くのサメはおとなしく、海をのんびりと泳ぐ優雅な生き物なんです。
今回はサメの仲間の中でも穏やかな性格で、水族館などでしいくされていることもおおい「ドチザメ」をご紹介します。
ドチザメの生態
ドチザメはメジロザメ目ドチザメ科に属するサメの仲間です。
漢字では「奴智鮫」と記載しますが、名前の由来などはよくわかっていません。
「動きが鈍いことが由来ではないか」と記述されている事典もありますが、真偽は不明です。
餌は魚や甲殻類などの肉食性ですが、性格は大変おとなしく、海中で出会ったとしても人間を襲ってくるようなことはまずないといわれています。
主に夜間に狩りをするそうです。
体はまさに「サメの形」で、細長い流線型をしています。
顔の前面(吻部)には丸みがあり、少し潰れたように平らな頭です。
背中は灰色や黒の個体が多いですが、やや褐色に近い個体や、少し緑がかかった色をしている個体も見つかります。
濃い色の縞模様や黒い斑点が見られることが多いですが、個体によってはそれほど目立たないことも。
繁殖様式は卵胎生で、初夏に交尾を行い、半年以上メスは体内に卵を保持します。
卵の中では卵黄から栄養をもらって子どもが成長し、春になると20㎝ほどの稚魚となってメスの体からでてきます。
ドチザメは子だくさんで、1度の出産で20匹前後もの子どもが生まれるんです!
生後6~7年で生成熟し、寿命はオスで約15年、メスで約18年といわれています。
実は、ドチザメは食べることのできるサメです。
身は淡泊な白身で比較的美味しいといわれているのですが…日本ではドチザメをとるための漁が行われることはなく、「たまたま網にかかってしまった」というような場合でしかお目にかかれません。
東京などの釣り場でも釣れることがあるようなので、興味のある方は挑戦してみてもよいかもしれませんね。
なお、ドチザメはおとなしく体も丈夫であることから、水族館でよく飼育されています。
展示されているのを見かけたら、ぜひ親しみを持って観察してみてください。
ドチザメの生息地
Sponsored Link
ドチザメは太平洋の北西部の沿岸に分布しています。
日本では北海道南部以南で見られ、海外では朝鮮半島や中国などで確認されています。
比較的水深の浅いところを好み、時には岩礁地帯などにも現れることがあるようです。
海水浴や釣りなどの際に見かけても、あまり驚いたり、いじめたりしないでくださいね。
こちらから手を出さなければ、何事もなかったかのようにおとなしく去っていくはずです。
ドチザメの最大の大きさ
一般的なドチザメの大きさは成熟した個体で100cm前後といわれています。
メスの方がやや大きい傾向にありますが、オスと極端な差はありません。
ドチザメの最大全長は150cmほどというのが通説です。
150cmといえば人間でいうところの中学1年生のお子さんくらいの大きさになります。
まとめ
・ドチザメはメジロザメ目ドチザメ科に属するサメの仲間
・ドチザメは太平洋の北西部の沿岸に分布し、日本近海でもよく見られる
・ドチザメの最大全長は150cmほど
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
Sponsored Link
海の幸好きの方にシェアしてこの情報を届けませんか?
記事が参考になったという方は
FBなどで「いいね!」もお願いします^^!