植物のように見える不思議な動物「ウミシダ」。
海の底にストンと鎮座し、流れてくるプランクトンなどをとって食べている棘皮動物です。
大きさや色は様々で、中にはとてもカラフルな種類もあります。
近頃、海水アクアリウムをしている人たちの中では、ウミシダの飼育にじわじわと注目が集まっているんです。
今回はウミシダの飼育方法や販売価格、寿命などについての情報をお届けします。
ウミシダの飼育方法
実は、ウミシダの飼育はそれほど簡単ではなく、長期飼育の方法も確立されていません。
水族館などでも、数年に及ぶような飼育例はかなり難しいとされています。
ウミシダ自体が水質の変化に弱く、適切な餌をあげるのが大変なことが原因と考えられているんです。
ウミシダを飼育してみたい!という方は、あまり長生きできないかも…ということを、まず頭に入れておいてください。
飼育にチャレンジしてみるのであれば、水槽は大き目のものを使いましょう。
海水が多い方が水質変化による影響を受けにくいです。
また、一部のウミシダはまれに水中を泳いで移動することがありますので、できるだけ広々とした環境を整えてあげるようにしてください。
水槽に入れるのはもちろん海水です。
フィルターを付けたろ過器をつかい、常に海水がきれいなままになるよう心がけます。
自然界では岩やサンゴにつかまって過ごしていることが多いので、そのような足場を入れてあげることも大切です。
なお、ウミシダは外敵につかまれるなどすると腕を切り落として逃げてしまうことがあります。
ウミシダの種類によっては毒をもっているものもいますので、個体の移動をするときはお椀などでそっとすくうようにしましょう。
素手で触るのはウミシダの負担にもなりますのでおすすめしません。
ウミシダの餌
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野生のウミシダは海中のプランクトンや微生物の死骸など(デトリタス)を腕で捕まえて食べています。
飼育する場合は自分で採ってきたプランクトンや、冷凍のコペポーダ(ケンミジンコの仲間)などを与えます。
海水が汚れすぎないよう、食べ残しがでない適切な量をあげるようにしましょう。
ウミシダの販売値段
ウミシダの販売価格は個体の大きさや色味で大きく異なります。
1個体あたり2000円前後、高い物であれば5000~6000円ほどするものも。
前述の通り飼育が難しい生き物ですので、アクアリウムショップに入荷されても長く維持・販売されるとは限りません。
「ウミシダがどうしても欲しい!」という方は、見つけ次第すぐ購入!という気持ちで探しましょう。
ウミシダの寿命
ウミシダの寿命ははっきりとはわかっていません。
3~5年という人もあれば、「体の中心にある円盤(中背板)が無事ならどんなに腕を切っても再生するので、不死と考えてよいのではないか」という研究者もいます。
多くが飼育開始から数か月で死んでしまうため、正確な数字が分からないのが実情です。
いずれにせよ、寿命を全うするまで飼育することはできないと考えた方がよさそうです。
飼育が難しい生き物ですが、だからこそ挑戦してみたい!という気持ちにもなりますね。
興味のある方は、ぜひウミシダの飼育方法の研究をしてみてください。
まとめ
・ウミシダはの飼育は難しく、長期の維持はあまり例がない
・ウミシダを飼育するのであれば、量に注意して採取したプランクトンやコペポーダを与える
・ウミシダの寿命は不明
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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