水族館でよく飼育されているサメの仲間に「ネコザメ」がいます。
その穏やかな性格や体の頑丈さにより展示に適しているサメなんです。
それだけでなく、サメとしての面白い生態や、奇妙な形をした卵など、ネコザメは知的好奇心をくすぐってくれるおすすめの生き物!
今回はネコザメの生態などを中心に解説します。
「ネコ」のサメという名前はなぜついたのか?など、知っていれば観察が楽しくなるような豆知識もお届けしちゃいます。
ネコザメの生態
ネコザメの生態ネコザメはネコザメ目ネコザメ科に属するサメの仲間です。
性格は比較的おとなしく、人に対して攻撃を仕掛けてくるようなことはまずありません。
国内ではよく水族館などで飼育され、ときには来館者が生き物にふれることができる「タッチプール」などにいることもあります。
これも、ネコザメの性格がおとなしく、体が頑丈であるからこそできる体験です。
ネコザメに触ったことのある人なら、そのざらざらとした体表の感触を忘れることができないでしょう。
手触りはまさに「サメ肌」です。
ネコザメの仲間は体が太く、特に頭部が大きくしっかりとしているのが特徴です。
一般的なサメのような流線型ではないため、あまり泳ぐのがうまくありません。
主に海底をすみかとしており、夜になると海の底を鰭で歩くように移動することもあるといいます。
眼の上がやや盛り上がっていて、これを猫の耳になぞらえ「ネコザメ」という和名が付けられました。
本種の英名は「Japanese bullhead shark」、つまり「ウシの頭のような日本のサメ」ですが、これは眼の上の盛り上がりを牛の角に見立てたものだといいます。
口の中を覗いてみると、ネコザメには2つのタイプの歯があることが分かります。
前歯は小さな棘がびっしりと並んだような形状ですが、口の奥にはヒトの奥歯(臼歯)のような歯をもっているんです。
この臼歯状の奥歯は強い力をかけて硬いものをかみ砕くことができる歯!
なんと、ネコザメの好物は貝類やウニなどの棘皮動物、甲殻類などの、体が硬い動物たちなんです。
硬いサザエの殻すらかみ砕き、中身を食べてしまうことから「サザエワリ」という異名で呼ばれることもあります。
繁殖は卵生で、3月から9月の間にメスが10個前後の卵を産み落とします。
ネコザメの卵は非常に変わった形をしていて、「ドリルのような形」や「らせん状」の卵といわれます。
繁殖に成功している水族館も多く、運が良ければこの不思議な卵が展示されているかもしれません。
興味のある方はぜひくわしく調べてみてくださいね。
ネコザメの生息地
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ネコザメの生息地は太平洋北西部の沿岸域です。
日本の沿岸で広く見られるほか、朝鮮半島の沿岸などでも生息が確認されています。
比較的浅いところを好み、水深30mより浅い海で見られることが多いです。
広々とした砂泥底よりも、餌となる貝や甲殻類が多い岩場や海中林などの環境を好むといいます。
ネコザメの最大の大きさ
ネコザメは一般的な個体で100cm前後の大きさまで育ちます。
大きなものでは最大で120cmほど。
小学校低学年くらいののお子さんの身長と同じくらいですね。
サメというと「巨大で凶暴、ヒトを襲ってくる」というイメージが強いですが、ネコザメに関してはイメージと真逆!と思ってよいでしょう。
まとめ
・ネコザメはネコザメ目ネコザメ科に属するサメの仲間
・ネコザメの生息地は太平洋北西部の沿岸域
・ネコザメの大きさは最大で120cmほど
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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